【道具のコト】岩手発、裂織りのコースター
裂織りという技術をご存知でしょうか?
古くなった布を細かく裂いて、織り直し、再び使用出来るようにする江戸時代から続く技術です。
今回ご紹介するのは、裂織りで作られたコースター。
その裂織りに取り組む、会社が岩手県盛岡市にあります。
幸呼来Japan
盛岡市にあります株式会社幸呼来Japan(さっこらジャパン)。裂織りの技術に注目し、数多くの製品を作り出しています。代表的な製品は、岩手を代表する夏祭り「盛岡さんさ踊り」で着用した浴衣を使用した、裂織りシリーズ。
この他にも、様々ないらなくなった布を裂織りに使用し、「再生」をキーワードに活動されてています。
詳しくはぜひ、幸呼来Japanのホームページをご覧ください。
裂織りという技術を広めるべく、県内や県外で裂織りを体験するワークショップを開催されています。
幸呼来Japanが去年発売した「DANBOLOOM」は、自分でダンボールで織り機を作り、手軽に裂織りを楽しめるアイテム。小さい子供でも簡単に出来るので、夏休みや冬休みの工作としてもおすすめです。遊びながら、裂織りも体験出来るという。ありそうで無かった素敵な製品ですね。
作業現場や、実際どんな感じに作られているかはぜひこのPVをご覧ください。
デニムコースター
数ある幸呼来Japanの製品の中でも私が好んで使用しているのが、このデニムコースタ。こちらも裂織りで作られています。
アパレルメーカーで使わなくなった生地を使用した幸呼来Japanのブランド「Panoreche(パノレーチェ)」。メーカーで使用しなかった端材や廃棄する前のデニムを使用しています。デニムを裂いて織り直し、コースターに。デニムの布特有のインディゴと、飛び出した白い繊維が混ざり、独特の雰囲気を作り出しています。
タグもしっかり縫製してあります。こうしたワンポイントも製品感が出て良いですよね。
デニム布なので、厚みもあり、しっかりとしています。
個人的におすすめなのが、イッタラマグとの組み合わせ。イッタラのブルーのマグカップとの相性が最高ですね。北欧感もあります。
先日紹介したBIRDS WORDS のマグカップの時にもこのコースターを使用しています。
いずれにせよ、このコースターを使うとどこか優しい雰囲気が出るのがとても好きです。
元々岩手には、羊の毛を家庭で手紡ぎ、手織りしたホームスパンの文化もあります。布を織り仕立てる、という事が岩手の県民性にあっているんですかね。こうした技術を未来へ継承していく会社が元気な事は、岩手県に住む身として嬉しく思います。