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アジカンのススメ。【楽曲の魅力を紹介】

通称アジカン。ASIAN KUNG-FU GENERATIONというバンドがとても好きです。

今回の記事では、私の中のアジカンというバンドの存在について。ただただ好き勝手に書いていこうかと思っています。単的に言えば布教活動です。


アジカンのススメ

アルバムごとにコンセプトが明確に違う

アルバム毎にコンセプトがここまでハッキリしていて、そこに全力で振り切っているバンドも中々少ないのではないかと思います。基本的に全てのアルバムに何かしらの一つの主張が中心に入ってるように思います。何となくオムニバス的に曲集めましたというのは、ベスト盤くらいだと思いますね。

サーフブンガクカマクラ

全楽曲のタイトルに江ノ島電鉄の駅名が冠された、ものすごく実験的なアルバム。基本的に駅名のご当地の情景を歌い上げています。明るくて底抜けにポップなアルバムです。

ファンクラブ

『繋がれない』ことや『喪失感』など、とにかく暗いテーマに目が向いたアルバムがファンクラブです。発表されているアルバムで1番テーマが重いと思います。

ただ、その分聴き込む毎に解釈が変わるような曲が多いアルバムとも思います。

ソルファの再レコーディング

2004年に発売されたアルバム『ソルファ』それを12年の時を経て再レコーディングという未だかつて無い試みも行われています。

聞いたことありますか?同じアルバムを本気で演奏し直してまたフルプライスで発売するという。アレンジ版じゃないですからね、ただただ本気の再録版です。

こういう実験的な試みを流通ベースでもやってるというのが凄いなと感じる部分ですね。

世相が歌詞に反映される

アジカンの歌詞にはその時代の世相や風刺めいた表現なども多様されがちです。

そんな政治に絡んだりする性質が、時に炎上する原因にもなっているとは思いますけどね。

このアジカンの風刺性に気づいた個人的な体験談があるのですが。

高校2年生の時に初めて聴いた時には、ただただカッコいい曲だなと思っていた『ワールドアパート』という曲。20歳を超えたくらいでこの歌は9.11の事を歌っていることにふと気づいた時。それ以降この曲の捉え方とファンクラブというアルバムに対する印象はガラッと変わってしまいました。なんて重たいんだこのアルバムは、という。

かっけえなと、ただただ思っていた曲が気づいて以降おいそれと聴けないぜ。そんな体験をしたことを覚えています。

そんな感じでメッセージ性の強さが各楽曲に内包されていることは多いと思います。

その時代の世相が曲に入り込んでくるというのもアジカンの魅力かと思います。

そんなアジカン、おすすめの曲

そんなアジカンの楽曲の中から個人的なおすすめを何曲かご紹介します。

風刺系

マシンガンと形容詞

『君の20年後へ僕らはそっとあるだけのチップをベットしよう』

このフレーズがこの曲を聴いて以来、脳みそにこびり付いています。とはいえこのフレーズのように聖人君子的に生きていられている訳ではもちろん無いのですが。自分自身が30代になっていたりするせいもあるのか、あらゆる物を後身の世代に残していったり渡していったりするという意識ってすごく大事だなと思うようになってますよね。

震災以降の政治へのアンチテーゼみたいなメッセージも入っていると思います。

ワールドアパート

『遠く向こうでビルに虚しさが突き刺さって 6畳のアパートの現実は麻痺した』

先ほども書きましたが日本から見た9.11事件の情景ですよね。

曲としてはすごくかっこいいのですが、本当に内容としては重たい曲だなって今でも思いますね。年々この曲を聴くのに体力というかエネルギーが要る感覚があります。

虚しさと焦燥感の象徴としての太陽

24時

『東から西のその合間に虚しさが通って 夜が闇で閉じても』

この歌詞。つまりは『太陽を虚しい』と表現しているのですが、これはすごく秀逸な表現だなと思っています。個人的なエピソードも含むんですが、20代前半に無職だった時代があるのですがその頃って1日が過ぎるのがとても早いし、何も無いし、周りの同年代は働いているのに自分なんなんだ?っていう感覚。そんな時期は本当に太陽が虚しいんですよね。

そんな情景がこの曲を聴くと思い出されますね。

十二進法の夕景

『光る太陽に僕は迷子になる』

直前に紹介した『24時』という楽曲と同じような比喩表現ですよね。太陽をプラスの方では無く、マイナス側に捉えているという。

全体を通しての歌詞はとても抽象的で未だに解釈出来ていないのですが、なぜか楽曲から『焦燥感と後悔』のような感情だけは伝わってくるという曲ですね。名曲だと思います。

旅立つ君へ

『東の空が光る 闇は抱いたままだ 朝の訪れを恨んだ日もあったな』

『東の空が光る 傷は開いたままだ それでも僕は行こう 何が待ち 誰と出会うんだろう ハロー』

この曲の時期になってくると、否定していた太陽を受け入れては肯定し始めている訳です。この年代が進むにつれた楽曲間を超えたストーリー性のある表現を楽しむことが出来るのもアジカン先生の魅力だと思いますね。

ちなみにこの曲が入っている『ワールドワールドワールド』というアルバムは、曲順を追うごとにう夕暮れ→深夜→朝という感じで時間経過をしていくコンセプトアルバムともなっています。

焦燥感と日常の希望

夏の日、残像

『5年経ち 冷めた目 強がりはいっそ』

アジカンと言えば『焦燥感』というこの感覚も代名詞になっていると思うのですが、その焦燥感を代表する曲が『夏の日、残像』ではないかと思いますね。

特に好きなのが、歌詞のワンフレーズでいきなり時間軸が5年飛ぶんですよね。5年経ったのに自分の生活は何にも変わってないな。みたいなこの感覚が凄いリアルだと思うんですよね。

この曲が収録されている『君繋ファイブエム』というアルバムは焦燥感の塊のような作品となっているので、初心を思い出したい時に聞くと何か良いんですよね。

ワンダーフューチャー

『霧の先にどんな未来が待っていたって もう漕ぎ出してしまったんだな』

個人的な話になりますが、独立を決断する前の迷いの中で聴いていた曲ですね。

歌詞がその当時の心境にドンピシャで、ずいぶん勇気付けられました。

『未来はポジディブだぜ』というメッセージでは無く、『先は見えないけれど、進んでしまったんだ』というそのピンポイントな情景だけを描写しているのが良いなと思いますね。あえて先を語らないという。

深呼吸

『一瞬さ 僕らの命など 出発のベルが鳴って ドアは閉じるのだろう』

人類が今のところ逃れらない『死』という重いテーマを扱っているのですが、不思議とキャッチーなメロディのおかげか聴いただけではそこまで重く響かないんですよ。でも歌詞をよくよく見ると凄いダイレクトに死を歌ってるなという。

いつか必ず死ぬから、刹那的な今をしっかり生きるのだ。というネガティブから生まれるポジティブ。いつか死ぬ事を歌っているのに前向きになれる不思議な曲です。

迷子犬と雨のビート

『僕たちの現在を 繰り返すことだらけでもそう いつか君と出会おう そんな日を思って日々を行こう』

日常に時たま訪れるちょっとした幸せ。視点を変えると世界には幸せのカケラが結構落ちてるんだぜ。みたいな。そんな世界観の歌だと思いますね。明るい曲調だけれど歌詞の意味も含めて淡々としている感じがこれまた凄く良いなと思います。

腰越クライベイビー

『栓で塞いでしまった今日の君の切れ端でも いつか未来で拾って開くのは君なんだよ』

海に漂流させるメッセージボトルがモチーフになっているのですが、それを軸にした心理描写表現がとても秀逸ですね。アジカンの曲の中で1番情景がくっきりと浮かぶ曲と言っても良いかもしれません。

この曲が入っていた『サーフブンガクカマクラ』というアルバムに関しては続編の2が近々発売されるらしいので乞うご期待です。

共通するのは、憂いと焦燥感

どの楽曲にも共通してくる部分だと思うのでうが、『憂いと焦燥感』みたいな感情と『それでも前へ』という感情がクロスオーバーし続けているように思いますね。

どんな明るい曲を歌っていてもどこかに、悲しみ成分も感じるし。どんなに暗い曲を歌っていてもどこかに希望を感じる。そんな感じじゃないでしょうかね。

ゴッチの書く歌詞は年代で意味が変わる

ゴッチの書く歌詞はジブリ映画のように、年齢だったり、自分の環境が変わったりしたタイミングで歌詞の意味が違う視点から解釈出来る、そういう懐の深さがある歌詞だと思うんですよね。

個人的にはアジカンは『今、この時代で何を言い出すんだろうな』という事が1番気になっているんですよね。

この記事を書いている時点での最新アルバム曲『エンパシー』では、『向こうでは世界が叫んでいるぜ、いつでも、君の名前を』というポジティブなメッセージで良かったなと。叫んでいるのは世界の方。というこの感覚、この感染症で閉塞感のある今において救われるメッセージだなと思うんですよね。

何にせよ、一緒に年を重ねていけるバンドであることは間違いありません。

新作アルバム『プラネットフォークス』

新作アルバムが2022年3月30日に発売されたばかりです。

凄くポジティブなメッセージが込められたアルバムだなという印象ですね。まだまだ聴き込んでいる途中なので総括は出来ていないのですが、『エンパシー』『解放区』などの既発曲も含めて良いアルバムだなと思いますね。

おわりに

という感じで、アジカンのススメという記事をご紹介してみました。

同年代に活躍していたアーティストが下火になって消えていく中、業界の中で確かに存在感を持って活動しているのは紹介したような挑戦的な活動があってのものかもしれませんね。

記事中で紹介した曲にさらに個人的なオススメ曲も加えたSpotifyプレイリストも作成したのでぜひ聴いてみてもらえたらと思います。



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