本のコト

『BRUTUS居住空間学2020』が発売された。自分なりの居住空間学について考えてみる。


『BRUTUS居住空間学2020』が発売された。自分なりの居住空間学について考えてみる。

2020年5月1日。BRUTUSの居住空間学2020が発売されました。様々な人のインテリアがセンスの良い写真で紹介されている特集で、1年に1回BRUTUSではこの特集が組まれます。

この特集にはファンも多く、私も発売を毎年楽しみにしています。

以前からこのブログでは何度か書いてきましたが、私は住んでいる人の趣味や思考、生活が覗けるような部屋が好きです。

BRUTUSの居住空間学に掲載されている部屋はいずれも個性的であり、その住まいの住人、唯一無二の臭みのような物を感じます。だから居住空間学が好きなのです。

沢山物はあるけれど、雑多には見えない。

不思議なクリエイティビティが滲み出しているような、この感じ。

写真を見ているだけでも無性にワクワクするんですよね。

世の中で出ているインテリア系の雑誌の中で、1番好きだし、1番おすすめ出来るので、ぜひ手に取って読んでみてください。

そんな素敵雑誌『BRUTUS居住空間学2020』

今回の記事では、雑誌のタイトルにもある『居住空間学』について、自分なりに少し考えてみようかなと。そんな記事です。

自分なりの居住空間学

居住空間を考える上で、大事になってくるのは、物は多い方が良いのか、少ない方が良いのか論争があると思います。

個人的な考えを先に述べますと、多すぎても駄目だし、少なすぎても駄目。という中間的な考えの立場です。

ミニマリストという考え方もあるけれど

最近ではミニマリストという言葉も生まれ、『持たない暮らし』という生き方も浸透していますよね。

私はインテリアコーディネーターという仕事柄なのかもしれませんが、物が少なく何も無い部屋はどうも寂しく感じてしまいます。

誤解の無いように最初に書いておきますが、私は『ミニマリスト』という考えを否定している訳ではありません。

極力物を少なくし、掃除や判断の手間を少なくし、物質的、あるいは精神的に軽くなる事で『豊かさ』を感じる事も1つの考え方ですし、実際にミニマリストの考え方も本質的だなと思っています。

ただ個人的には物が少なすぎる、あるいは最低限に抑えてある部屋は、どうも越してきたばかりの部屋という感じで、寂しく感じてしまい落ち着かないんですよね。

どの部屋も同じように見えてしまい、均一化されているように感じてしまいます。インテリア的に面白いとあまり思わないんですよね。

日常を彩る『装飾』

明日からはずっと、白シャツに黒いスラックスだけ履いてね。と言われると他の服も着たくなるじゃないですか。

インテリアもファッションと似ている所があると思っています。『お洒落とは少しの装飾』で出来ているのかなと。

もちろん過度に装飾し過ぎると、原宿にいるような若者になりますが、さりげなくブランド物などを身に付けていると『品』と感じるじゃないですか。

とはいえ物が沢山あれば豊か。とも一切思いません。物がありすぎて汚部屋みたいになっても問題ですからね。

インテリアにもさりげなくブランド品を取り入れたり、あるいはブランド品でなくてもお気に入りの椅子や絵、花瓶など飾ったり。

愛着のある物に囲まれて過ごす事も1つの『豊かさ』なのでは無いかなと。それが個人的な考えです。

『文化』とは生きる上で必須では無い、だけど。

ちょっと話は変わるかもしれませんが、基本的に『文化』とは生きる上で必須では無い事が多いと思うんですよ。

インテリアにこだわるというのもそうでうすよね。

生きる為には直接的に必要無い事だと思います。

こうしてコロナで自粛を迫れ、沢山の事や物が制限された時、重要になっているのは『食べる』事ですよね。

極論、食べて寝れることさえ出来ればある程度、生命は維持できる訳です。

生きてく上で我慢出来る事は、極端ですが言ってしまうとそのほとんどが必要無いのかもしれないなと。今回のコロナで明白になったなと。とても思います。

ですが、こうしてただただ部屋で食べて寝て。を繰り返す毎日は嫌じゃないですか。飽きてしまいます。というか既に飽きましたよね。

つまりは、人間は生きるだけだけだと、生活が味気ないんですよね。

生きる上で必須では無いけれど、沢山の『ある種の無駄』みたいなものが作り出す『文化』も人間には必要なんだろうなと。人間が人間たりえる要素は『文化』なんじゃ無いかと。そんな風にも考えたりしています。

『無駄』って言って良いのかわからないですけど。

お祭りも無い、ウィンドウショッピングも出来ない、デートも出来ない、どこにも行けない。やっぱりそれじゃあつまらないですよね。

考え方的にはインテリアもそんな風に捉えていて、作家さんが作った花瓶やマグカップを使ったり、好きな絵を額に入れて飾ったり。

そんな事の積み重ねが、生活を豊かにしていくんじゃ無いかなと思っています。ある種の無駄が作り出す『文化』こそ『豊かさ』なんではないかなと。

作家さんが作った物を、これどんな風に作ってあるんだろう。と観察してみたり、高価な道具は、なんでこんな値段でも市場で売れているんだろう、と実際に手にして考えてみたり。

そういった事も体験的にも『豊か』な事だと思うんですよね。

空間って奥が深い

空間のことに話を戻しまして。

私はインテリアコーディネーターという仕事していて、空間を作る。という事を仕事にしている訳ですが、10年くらいインテリアの仕事に携わっていて思うのは『空間って奥が深い』という事なんですよ。

本当に空間って面白いですよ。

例えば、裸電球で壁を照らすだけでもグッと部屋の雰囲気は変わる訳です。部屋の表情が変わると言いますか。

それがさらに1個、2個と増えれば、もっと雰囲気に奥行が出ます。部屋が寛容になると言いますか。

壁に絵をかけるだけで、部屋は明るくなりますし、クッションの色を変えるだけで季節感も変わる。模様替えをしても、違う部屋かのように感じる訳です。

そんな風に、インテリアって少し手をかけるだけでどんどん表情を変えていくんですよ。

空間の方が表情を変えると、そこで住む人の気分や思考も自ずと変わるものだと思います。

最初は関節照明がおすすめ

とはいえ、インテリアにこだわってみたいけど、最初に何をして良いかわからない。

そんな人にはおすすめな方法は、安い物で構わないので、関節照明を1個買ってみる事をおすすめします。

先ほども書きましたが、照明を足すと部屋の雰囲気がわかりやく変わります。

部屋を照らす照明は天井のシーリングライトしか無い。というお部屋の方は多いと思いますが、ぜひ1個、間接照明を足してみてください。

本当に部屋の雰囲気が変わりますので。

ぜひ試してみてください。

まとめ

という感じで私なりの『居住空間学』を考えてみました。結論としては、インテリアの豊かさとは『少しの装飾』みたいな感じかなと。今のところ思っています。

これからも仕事やブログを書きながら考えて行きたいですね。

いずれにせよ、色々な考え方があって然るべきと思いますが、家に居る時間が長い今、インテリアに少しこだわって、それを楽しんで、多くの人のお部屋で過ごす時間が豊かになればなと。そんな方が増えればなと思う、インテリア好きの戯言です。

何にせよ、『BRUTUS居住空間学2020』色々な人の部屋のインテリアも覗けて良い本ですので、ぜひ手にしてみてください。

読んで頂きありがとうございました。