本のコト

柳宗理。その頭の中。


【本のコト】柳宗理 エッセイ

『柳宗理』という名前は知らなくても、この人が作ったプロダクトは目にした事があるという方は多くいるのではないかと思います。

台所用品や椅子、高速道路までデザインしたデザイナー『柳宗理』のエッセイをご紹介です。

戦後のインダストリアルデザインを牽引した人。柳宗理

柳宗理さんは1915年の産まれです。父親は柳宗悦。日常的に使われる日用品の中に用の美を見出し、活用する『民藝運動』を行った人。簡単に言うと、自分の暮らしに必要な物を使いやすいように自分で作っていた物って機能的で美しい。という考え方です。

その息子にあたる柳宗理さんは、インダストリアルデザイナーです。戦後からプロダクトデザインに着手し、現代でも使われ続けている数々の製品を生み出します。鍋や、やかん、カトラリーなどの台所用品。バタフライスツール。機能と美しさを兼ね備えた製品を残しています。高速道路の建設に関わる仕事も。

バタフライスツール

非インターネット時代のレビュアー。

このエッセイの中で、個人的に一番面白いと思ったのが、『新しい工藝、生きている工藝』という章。

柳宗理さんが、世の中の製品を批評するという内容なのですが、この記事が最初に書かれたのは1984年のこと。この頃はまだインターネットが無かった頃だと思います。つまり現代でいうところの製品レビュー的な内容を誌面上で行なっていたんです。紹介している製品のどこが素晴らしいか、どこに問題があるかを正直な言葉で書かれています。

もし現代に柳宗理さんが居たら、沢山の製品をネット上でレビューしていたのではないか。そんな事を想像してしまいます。

そして、この章にこそ柳宗理さんの考えや、物の捉え方、考え方が詰まっていると思います。普段本を読み慣れていない方も、製品レビューを見るつもりで読み出せばあっという間に読めてしまうと思います。

ジーンズや橋の事まで。

目に映る全ての事に興味を持ち、好奇心を持って捉えていく。そんな柳宗理さんの姿勢を見習いたいなと思いました。

「本当の美は生まれるもので、つくりだすものではない」

柳宗理さんの言葉です。この一文に少しでも惹かれるという方は、読んでみると何か発見があるかもしれません。

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