【旅のコト】大川市と佐賀市の間。平田椅子製作所さんへ。工場見学。
4月10日の午後、「平田椅子製作所」さんへ訪問しました。
平田椅子製作所さんがあるのは佐賀県佐賀市諸富町。あれ、あなた福岡県の大川市に行ってたんじゃないですか?と思った方が居るかわかりませんが、実は佐賀市と大川市は隣同士。車で10分程度でお互いを往き来出来る距離感です。
そして佐賀市諸富町も大川市と並び家具の生産が盛ん。
地図の右側が福岡県大川市。左側が佐賀県佐賀市諸富町。というように筑後川を挟んで県境となっています。
そして今回お邪魔した「平田椅子製作所」さんは、筑後川の真ん中に浮かぶ島にあります。
平田椅子製作所とは
昭和38年の創業当時から椅子づくりに特化した九州でも数少ない椅子メーカーです。一脚一脚を丁寧に製作されています。座った時にしっくり馴染むような椅子を作られており、日本人にはとても相性の良い椅子ではないかと個人的には思っています。
工場見学
突然の訪問だったのにも関わらず、製作所内を快く見せて頂きました。
場内には木材を加工する為の沢山の機械が並びます。完全個人的趣味が入りますが、この機械が並んでいるビジュアルってゾクゾクします。笑
木材を切り出したら、これらの機械を巧みに使いこなし、椅子のパーツを削り出していきます。
1つ1つ基本的に手作業で仕上げています。機械を操作するのも経験を元に調整しながら動かしていくので、そういう意味ではやはり全て手作業。スイッチを押して、ポンッと出来上がる魔法は無いのです。木材にも個性が有りますので、それぞれに合わせた微調整や修正が毎度行われているんですね。
パーツを組み立てると椅子の形に。
こちらは板を曲げる装置。
椅子の背もたれに使われるような芯材を作る時に使うそうです。
塗装も同じ作業場で行われています。こちらも手作業。1つ1つ丁寧に着色されています。
色が塗られ、次の工程に進む前の椅子たち。
組み立ての前に木部の仕上げ工程。エアーで協力な空気を吹きかけ表面の削り粉を飛ばしながら、丁寧にヤスリをかけ表面をツルツルに仕上げています。触れた時に気持ち良いのはこの工程があるからですね。
そして座面が取り付けられいよいよ椅子の形に。
座面の布の縫製も自社で行われています。全て社内で完結しているって凄い事ですよね。
完成した椅子は梱包され全国へ出荷されます。
木材から椅子になるまでのザックリとした工程です。「木の椅子」って当たり前のような存在ですが、1つの製品が出来上がるまでには沢山の作業と工程がある事を工場見学をさせて頂いて再認識しました。
ARIAKE:有明
平田椅子製作所さんと、同じく佐賀市諸富町にあるレグナテックさんが共同で展開されているブランド「ARIAKE:有明」も展示されています。
海外のデザイナーたちとのコラボレーションされながら作られるこのシリーズ。モダンで格好が良く、スタイリッシュなデザインが特徴です。海外のデザイナーを起用している事もあり、海外のマーケットを視野に入れ、海外で展示会を展開されるなど、その活動、背景も含め大注目のブランドです。
このシリーズを共同で作られた「レグナテック」さんにも訪問させて頂きました。その模様は次のブログ更新でお伝えしたいと思います。
まとめ
今回、平田椅子製作所さんの工場を拝見して感じた1番強い事は、「モノづくり」は基本的に手作業だという事。限られた機械と材料を駆使して、難しい形状や新しいデザインを作り出しているのだなと改めて思いました。
丁寧なモノづくりとその現場の雰囲気を、私も家具をお客様に渡す時に、合わせて伝えていきたいものです。