最近何かと話題になっている『AI画像生成』
PhotoshopにAI画像生成の新機能が追加されました。(ベータ版のみ)
この機能、元画像に部分的にAI画像を足す事が出来るという活気的な技術でして。
例えば次の写真。
何も居ない公園の写真ですが、
AI画像生成で犬を追加しました。
よく見ればなんとなく違和感があるようにも見えますが、パッと見では誰も気づけないクオリティだと思います。
もちろん犬だけでなく遠くの方に見える建設中の工場みたいな物を足したり。なんでもありです。
ふと、この機能で遊んでいて思い付きました。
この機能を使えば、例えば空き部屋の写真さえあれば、そこに家具を配置して大体の部屋のイメージを作る事が出来るのではないか。
『家具を置いた時にどんな部屋になるのかイメージしきれない。』という事は家具を選ぶ上での1番のあるあるのようにも思います。
もしAI画像技術で大体の家具の配置のイメージを掴めるのなら。内見の時に写真を撮っておけば自由に家具のイメージを作る事が出来る。そんな事が実現出来ます。
今回の記事では写真を基にAI画像でインテリアを配置出来るか、検証していった模様をお伝えします。
AI画像生成でインテリアのイメージを作ってみる
という訳でAI画像生成を利用した部屋のインテリアイメージを作っていこうと思います。
今回用意した家具などを何も置いていない空き部屋のこの写真。ここに様々なインテリアをAI画像により配置していきます。
まずはソファです。
ちなみにやり方としては選択範囲を指定して、ポップアップで出てくる『ジェネレーティブ塗りつぶし』というダイアログに抽出したい画像のイメージワードを入力するだけです。
例えばこの部屋の画像で言えば、ソファを置きたいエリアを指定して、『SOFA』と入力するだけ。二人掛けくらいのサイズにしたかったので『2P SOFA』と入力しています。
それだけでAIが生成した画像が必ず3パターン作られます。ここから好きなデザインを選ぶ事が出来ます。今回は真ん中のデザインにしました。
ソファが配置されました。この画像、何が凄いって元画像のパースや床に合わせてソファ画像を生成しているところです。窓から入る光の向きも理解出来ているようで影まで描写されます。
確かによく見ると所々破綻しているような箇所がありますがパッと見は問題ありません。
次に窓の脇に置いたブックシェルフ。これは『WOOD SHELF』と入力しています。どんどん追加していきます。
『WOOD TV STAND』と入力してTVボード。
『RUG』と入力してラグを追加。
ちなみに『GREEN RUG』のように色指定をしてあげるとそのカラーのラグが描写されます。
『POSTER』と入力してソファ上にポスターを追加。よく見ると文字や絵など破綻してますがそれっぽい感じで描写されています。
『flower vase』と入力してテレビ台の上に花瓶を追加。ちょっとサイズが大きいですね。
『CLOCK』と入力してシェルフの上に時計を追加。
『wall mounted TV』と入力して壁掛けテレビを追加。テレビ台の上に置いていた花瓶は描き消されてしまいました。
遊びで『sleeping cat』と入力して寝転がる猫を追加。よく見ると手の数が気持ち悪い事になっています。
こんな感じでしょうか。これだけでもずいぶん部屋のイメージが湧いてきますよね。
AI画像生成でインテリアを作ってみて
AI画像生成技術もインテリアのイメージ作りにもの凄く使えるなと。
さすがに製品名(例えばYチェアとか)を入力しても実際にあるものは出てきません。現段階ではそれっぽい物だけです。しかし将来的にはもっと精度が上がり、スマホのアプリなんかでこういった事が出来るようになると思いますし、実際にある製品を画面上に配置してみるという事も近い将来には実現出来るのではないかと思いました。
3DCGじゃなくて、ただの画像からここまで出来るんですからね。
インテリア空間を精度高く描画出来るAIはこれまでにもありました(ミッドジャーニーとか)
今回のPhotoshopでのAI画像生成は基写真をベースにしているところがポイントです。こちらの方が実生活での汎用性が高いと思います。
将来的にはスマホでかざして、AR技術で家具を配置してみるとか、今回のように自分で撮影した写真に自由に家具を配置出来たりだとか。そんな事が数年以内に現実のものとなりそうです。
おわりに
という感じで、Photoshopの新機能のAI画像生成を用いたインテリアイメージ製作実験をご紹介してみました。思いつきから始めてみましたが、かなり上手くいったと思います。
インテリアのようにイメージの中で提案するような仕事にはAI画像技術は親和性が高いように感じました。
ChatGPTもそうですがAIの進展スピードは目覚ましいものがありますよね。少し怖いくらいです。個人的にはAIをインテリアの仕事に活用していけるよう日々情報をキャッチしていきたいものです。