Amazonタイムセールの時に購入したスマートロック『Bitkey bitlock LITE2』
スマホで自宅の鍵もスマートロックに出来る。この文字だけを見るととてつもない未来感を覚えます。ついにテクノロジーはここまできたか。
その購入時の高揚感は裏腹に。使ってみた結論としては、生活は便利に変わらないなと。
今回の記事ではなぜそう感じたのか、ご紹介したいと思います。
Bitkey bitlock LITE2
デザイン
黒い小判型の筐体でミニマルで未来な雰囲気を感じるデザイン。ただ構造はけっこうアナログ。サムターンに本体をかぶせ、つまみを物理的に操作するような作りとなっています。
月額制システム
継続して使用する為には月額料金の支払いが必要です。月額料金は396円。
新規購入後は13ヶ月の無料期間が付いているのでしばらくは料金負担無しに使用が可能です。
個人的にも月額料金が発生することが気になっていましたが、とりあえず13ヶ月の無料期間で試せるのなら良いのかなと。
取り付け方
取り付け方はいたって簡単。基本的には両面テープで貼り付けるだけです。本体下の回転部分をサムターンにかぶせるように取り付けます。
ドアによりサムターンのつまみの形状は様々。付属のパーツを選ぶことで対応が可能となっています。自分の部屋のドアに合うつまみをセレクト。
シリンダーの段差の深さもドアの仕様によりマチマチ。これに関しても付属のアタッチメントを取り付けることである程度対応が可能となっています。
取り付けるとこんな感じに。
施錠の操作はスマホかApple Watchから
スマートロックの操作は、スマホに入れたアプリから可能となります。画面の鍵マークを押すことで鍵の開閉が可能です。
ボタンを押してから1〜2秒後に動作するイメージですね。『ウィーン』というそれなりに大きな動作音も鳴ります。
オートロック機能
ドア枠に付属の磁石を貼り付けることで、オートロック機能を使うことも出来ます。
おそらく本体で磁力を感知しているのだと思いますが、仕組み的にこれは面白いなと。
ドアが閉まる度に自動で鍵がかかります。
とはいえ使用体験はスマートでは無い理由
と、ここまで機能について簡単にご紹介しましたが、使ってみて感じることは特に便利になってないよな。というのが率直な感想。
解錠にかかかる時間はむしろスマートで無くなる
解錠する為にはドアの前でアプリの起動が必須になります。
スマホを取り出してアプリを立ち上げて解錠。この動作で5秒から10秒くらいかかります。
それよりも物理的に鍵を取り出して開ける方がはっきり言って早いんですよね。鍵なら2秒で終わります。
AppleWatchでも解錠は出来てスマホよりは素早く操作は出来ますが、やはりそれでも物理的な鍵で開ける方が早いです。
そもそも、手ぶらでドアに近づいたら鍵が自動で開閉するような機能が無いとスマートじゃ無いよなと。
Bluetooth接続なので外出先からは施錠確認が出来ない
ドアの近くでスマホかApple Watchからの操作が必須となります。それであればやはり物理的に鍵を持ち歩いているのとほぼ変わらないかなと。
これがWi-Fi接続で、外出先から鍵の状態を把握出来る。かけ忘れを確認出来る。どこにいても開閉操作が可能。ということなら使い道もありあそうですが。
鍵をスマホに置き換えられるだけ
つまり、結論的には鍵がスマホに置き換わるだけですね。スマホに置き換わっても解除に時間がかかるから体験は決してスマートでは無いという。
むしろ生活の中に不安材料を増やしてしまう感覚がありけり
オートロック、うっかり油断して外に出ると詰む
オートロック機能をオンにしていると、弊害も起きるなと。
私のアパートは目の前にゴミ捨て場があります。徒歩10歩くらい。なのでゴミ捨てで外に出る時にいちいち鍵はかけていないのですが、ほんの数秒間外に出るだけの時でも、もちろんオートロックは作動してしまいます。
なのでゴミ捨ての時にもスマホを持っていかなければ中に戻れなくなります。これはけっこうしんどいし面倒。
もちろん自動でロックがかかれば、セキュリティ的には向上するのでしょうが、外に出る時はどんな時でもスマホを持っていかなければならない。という制約が付いてしまいます。制約の方が遥かに大きい。
うっかり忘れたら、その時点で詰み。部屋の中には戻れません。
そういえば、そもそも鍵をかけ忘れて外出したこと無いんですよね。
スマホを部屋に忘れて取りに帰ったことは何度もあるけれど、鍵をかけ忘れて出かけたことは無い。
私の場合、部屋にスマホを忘れるヒューマンエラーの方が確率が高いので、オートロックは自分で自分に罠をしかけているようなもの。
自分の性格上、この機能は危険過ぎるなと。結局オートロック機能はオフにしています。
そもそもマンションなどの集合住宅、不特定多数の人が出入りするエントランスがオートロックなことには防犯上のメリットが大いにあると思いますが、アパートの玄関ドアがオートロックになるメリットはほとんど無いよなと。むしろ罠。
ドアから剥がれてしまったら詰む
粘着テープでドアに貼っているだけなので、ドアから剥がれてしまうリスクもゼロでは無いのかなと。外出中に剥がれてしまったら部屋にもどれなくなります。
万が一故障や電池切れ、システムの不具合が発生しても詰む
電化製品であるので万が一の故障、システムの不具合、電池切れが外出中に起きたら部屋に入れなくなるよなと。それもけっこう怖い。
一応公式には電池は400〜600日持つとされています。電池切れの前の早めの交換は必須となります。
結局鍵を持ち歩いている
上記で紹介した操作の面倒さ、懸念される不安点から取り付けたあとも結局鍵を持ち歩き、鍵で開閉しています。アプリは使用していません。
結果、以前と何も変わっていないのが現状。
公式にも物理的な鍵は念の為持ち歩いてください。とアナウンスしてるのですが、それだと意味無いのでは?と突っ込んでしまう自分も。
おそらく消費者の多くはキーレスな生活を想像して購入している人も多いのではないでしょうか。
メリット・鍵を落とした時にも部屋に入る手段が出来たこと
終始批判気味ですが、まったくメリットが無い訳でもありません。生活の中に安心感が増えた部分もあります。
取り付けて感じた唯一のメリットがあるとすれば、鍵を開ける手段が増えたこと。
鍵を落としたり、どこかに置き忘れたことはこれまでに何度かあります。そんな時にもとりあえずスマホで鍵を開けて中に入れる手段が確保出来たのは良かったなと。
おわりに
という感じで、『Bitkey bitlock LITE2』をご紹介しました。
結論、生活が変わらないアイテムではありました。アイディアやデザインは良いのですが、使用体験の満足度が付いてこないい感じ。
現時点で鍵を落とした時の保険的な意味合いでしが使用出来ていないので、そこに対して毎月支払いが発生するのはちょっと高いなと。
無料期間が終わる1年後には使ってないと思います。
個人的には取り付ける意味はあまり無いのかなと。
結局、家の鍵とはスマホ・財布にならぶ日常持ち歩く物の中では最重要アイテム。だからこそ万が一の不安が少しでも感じられることが日々のストレスとなります。
スマートロックは、最低でも手ぶらで解錠が出来て初めて便利になると機能だと思いました。今後、指紋認証や生体認証的な機能が付き、それが気軽に取り付けられたら最高ですね。