刻々と移り変わる新型コロナウィルスの動向に目が離せず、ニュースサイトをしきりに眺める日が続いています。
SNSを覗けば、意見がぶつかり合って軋轢が起きていたり。そんな情報ばかりに触れていると、得体の知れない不安に襲われている人は多いと思います。
ただ、『不安』という感情をネガティブに捉える人は多いと思いますが、物事には必ず2面性があって、『不安』は悪い側面ばかりでは無いと捉えています。
今回の記事では、そんな『不安』という感情について個人的な経験談と考えになりますが、少し書いてみたいと思います。
こんな時だから、もしこの文章が誰かの役に立てれば嬉しいです。
不安を乗りこなす為の思考法
話を始める前に少しだけ自己紹介をします。岩手県の盛岡市でインテリアコーディネーターをしている32歳です。
20歳で短大を卒業し就職で東京へ。21歳で早々と岩手に帰ってきて、22歳の時から岩手のインテリアショップで働き、31歳でフリーランスのコーディネーターとして独立しました。
私は過度の不安症でした。すぐに何かが気になったり、人の目が気になったり。頭に思い浮かんではネガティブな想像が暴走し、不安の種はいつの間にか自分の中で大きくなってしまう。そんな事が多かったです。
そんな不安症な自分の性格をあまり好きになれませんでした。
すぐに周りの目が気になってしまう。周りの評価が気になってしまう。そんな私でしたが、今ではそこまで『不安』を感じなくなりました。
正確に言えば不安の種は以前のように何度も自分の中に生まれてくるのですが、それを上手く処理出来るようになった。そんなイメージでしょうか。
過度の不安症だった私が、どうやって不安を乗りこなせるようになったのか。
それは『不安』を感じやすいからこそ、手に入れた色々な経験の価値、『不安』だったから起こせた行動に気づけたからです。
私の人生の中で『不安』がもたらした経験や行動のターニングポイントは大きく3つあります。
・読書を始めた
・インテリアショップで働き始めた
・フリーランスになりブログを始めた
1つずつ取り上げ話してみます。
不安だから読書を始めた
私は読書が好きで、今でも習慣的に読み続けています。大人になり知りあった人に『読書が好きだ』と話すと、学生の頃から読書好きだったと思われる事がありますが、全然そんな事ありません。
読書を始めたのは、21際の時からです。岩手から東京へ就職で上京したのですが、リーマンショックが起き、その余波で東京の会社を辞め、とりあえず身1つで岩手に帰ってきました。
岩手に帰ってきてから、色々な面接を受けたのですが、ことごとく不採用。新卒で1年しか社会経験の無い私には、アピールするものなど1つも無かったです。不採用通知が届く度に人格を否定されているような。そんな感覚にもなりました。この時期はとてつもない不安に襲われていました。
自分に何も無いから、せめて世の中の事や、社会の事を少しでも知る為に本を読み始めました。不安を知識で拭うように。最初は自己啓発本やビジネス書を少しずつ読んでいたのですが、次第にジャンルは広がり、小説やエッセイ。気づけば『読書』事態が好きな体になっていました。
当時の私の社会観とは親と家族と友達と先生と上司と。そのくらいの輪の中で世界を見ていたと思いますが、本を通じて色々な著者の言葉や文章に触れる事で、いつに間にか少し前向きな思考や世界の広さや面白さを見つけ始めていたと思います。
今でも私の中に『読書』の習慣があるのは、こうした逆境の中で不安に突き動かされた結果だと今では思います。
最初から『不安』を無視する体質だったら本など読んでいなかったでしょう。
インテリアショップで働き始めた
読書をするようになった私は、すぐに就職出来たかというと、そんな事は無く。相変わらず不採用通知日々は続きました。失業保険の給付も終わり、いよいよどうしよう。そんな時に、インテリアショップのアルバイトの求人が出ていました。それまでは『正社員』にこだわって応募していたので、アルバイトの求人は見ていませんでした。
失業保険が無くなり、お金の不安。ここでも私を行動させたと今では思います。というのも、本当はインテリア関係の職種に就きたかった思いはあったのですが、インテリア系の職種はアルバイトの求人しかなく、正社員での募集はほぼありません。
そんな好きじゃない正社員の募集に応募したところで、さほど興味も無い訳ですから、面接に落とされるのも当たり前ですね。
お金も無いし、アルバイトでもしようかな。どうせアルバイトするなら本当に好きな事をしてみよう。そんな理由でインテリアショップでアルバイトを始めます。
アルバイトを始めて見ると、想像以上に楽しい。やっぱり自分はインテリアの仕事が向いている。そんな得体の知れない感覚がありました。正社員の職が決まったら辞めようと思って始めたアルバイトですが、気づけば辞めずに、仕事を続け、最後は店長まで務めさせてもらいました。
一応形式的には、アルバイトから店長に出席した訳ですが、ここでもその大きな理由は『不安』なのでは無いかと今では思います。
アルバイトだから、早く会社に認めてもらいたかった。早く安定した立場になりたかった。そんな不安が、自分をがむしゃらに働かせました。結果的にアルバイトを始めてから3年後に社員に成り、その後店長になったという経緯です。
フリーランスになりブログを始めた
そんな私でしたが、31歳でインテリアショップの店長を辞めてフリーランスとして活動する事を選びます。
この選択も『不安』によるものです。
『インテリアが好き』という衝動で始めたインテリアショップでの仕事でしたが、店長は管理職ですから。インテリアに関わらない業務も増えてきます。スタッフ間の揉め事やお役様の対応。そんな事に忙殺される日々を数年送ります。
30歳を超える時に『このままで良いのか?』と思う人は多いと思いますが、私も類に漏れず。
アルバイトを始めた時の『インテリアが好き』という初期衝動に戻りたい。そんな事を思い始めました。
このままの日々が続く事に『不安』を感じてしまったんですね。
その思いが強くなり、31歳で会社を辞める事を決意します。
自分で仕事をしてみる。という事は決めていましたが、とはいえ、フリーランスなんてした事ありませんから。
ここでもとてつもなく大きな『不安』に襲われます。
そんな不安から、今こうして書いている『ブログ』をスタートさせます。
フリーランスになるにあたって一番の不安は『お金』ですから。ブログを収益化すれば少しでもお脚布の足しになるかもしれない。さらに好きなや自分の知識を発信していれば、自分の事を知ってくれる人も増えるのではないか。そんな発想で始めています。
この辺の詳しい経緯については、以前にも書いた事があるので、ぜひそちらを読んでもらいたいです。
そんな動機で始めたこのブログは、今では月に15000pv、金額で1万円ほどは収益が生まれるブログになりました。
こうして私が書いた文章を誰かが読んでくれる。そんな場所を手にしているのも『不安』だったからです。
不安だったから行動した自分
かなり長く自分の事を書いてしまいましたが、何かが言いたいかと言いますと。
不安だったから行動した自分が居る。
という事です。
不安を感じにくい体質だったら、現在の自分は居ないと言っても良いでしょう。
不安を感じたなら、不安に心を支配されるのではなく、不安だからこそ出来る事、突き動かされる事に注目してみて欲しいなと思います。
ここまでこの文章を読んでくれた人は、多かれ少なかれ、私と同じような不安症なのではと思います。
でも、きっとあなたの過去の体験にもきっとあるはずです。不安だからこそ行動して手に入れた何かが。きっとあるはず。
世界がこんな時だから、そんな経験を、過去の自分を信じて思い返してみて欲しいなと。そんな事を思います。
こんな風に不安を捉えるようになってからは、不安に支配される事が少なくなりました。
繰り返しますが、私の『不安症』な性格が変わった訳ではなく、前よりは少しだけ不安を乗りこなせるようになったから、こんな事が言えています。
こんな時だから
話は冒頭に戻りますが、こんな世情で不安を感じている方は多いと思います。いつ収束するかもわからぬこの状況。私も同じくとても不安です。非常に苦しい局面だとは思いますが、そんな状況だからこそ、始められる事や撃てる一手があると思います。
逆境だからこそ、普段は思いも付かないようなアイディアだって生まれると思います。
もちろんこんな騒動、無いに越した事はありませんけどね。でも、もう起きてしまった事は変わりませんから。
少しでもポジティブに捉えて前を向いていきたいものです。
みんな不安なのは一緒、だから頑張れ。と良く言われますが、これは錯視のようなもので根本的な解決にはなってないですよね。
不安を他者と比べて『ごまかす』のではなく、不安は自分の心の中で『乗りこなす』のです。
ちなみに私は、コロナで家に居る時間が長くなったので、以前より自炊をするようにしています。新型ウィルスのせいで、家に居る時間が沢山あったからこそ『料理』をするようになりました。
この出来事を、そんな少しだけポジティブなターニングポイントに利用したいと考えています。
まとめ
という感じで、コロナ騒動を通しての不安に対する考え方、捉え方。みたいな個人論を書いてみました。
不安を逆に利用してやる。くらいの気持ちで不安を感じやすい人は捉えてみて欲しいです。
普段とは毛色の違う投稿ですが、読んで頂きありがとうございます。普段はインテリアや道具などの情報を発信していますので、良ければそちらも読んでみてください。
これからも出来るだけ、物を紹介したり、インテリアを紹介していきますのでよろしくお願いします。
以前の明るく文化的な毎日を早く取り戻しましょう。
こんな状況でも、少しでも多くの人がポジティブなフィーリングを失わずに過ごせる事を祈ります。