【インテリアのコラム】

今回は家具選びの際の、木についての知っておきたい事をまとめたいと思います。サイズの決め方についてはぜひこちらの『ダイニングテーブルの選び方(サイズ編)』を参考ください。
さて家具には木製の物が多いですが、大きく3つに分類されます。
プリント合板
合板の表面に木目や木色を印刷した化粧シートを貼り合わせた物です。木目はあくまで印刷なので、木目は再現された合板になります。安価に買える事がメリットですが、質感は少し損なわれますかね。
突板仕上げ
薄くスライスした木のシートを、ベニヤや芯材に貼り付ける仕上げです。プリント合板で貼り付けていたシートを木に変えたイメージですかね。木を桂むきのようにして0,2mmほどの板にスライスしていきますので、木目がパターンになり繰り返すのが特徴です。触るとわかるのですが、木の質感はプリント合板より感じられます。その分プリント合板よりは価格は上がりますね。
無垢材
木そのものですね。切って切り出した木の塊をそのまま使います。短冊のようにした無垢材を繋げた物も「無垢の家具」になります。いわゆる一枚板は繋げずに木の大木を切り出した物の事ですね。
最大の特徴は、その質感ですね。木そのものに触れる感触は、先に触れた『プリント合板』、『突板』とは一線を画す物があります。使い込んだ時に、いい感じの味わいが増すのも、この無垢材ですね。デメリットとしては、価格が高い事でしょうか。プリント合板と無垢材の家具の値段を比べると10倍以上変わる事もあります。
今回はこの無垢材について、さらに掘り下げてまとめたいと思います。
木の種類
木は色だけではなく材種にも色々とあります。木の種類によって重さや硬さも違うんですね。主に使われる事が多いのがウォールナットとオークでしょうか。
・ウォールナット
クルミ科の広葉樹のことです。深いブラウンの色が特徴ですね。
世界三大銘木の一つにも挙げられ、色味の濃いシックな雰囲気のある木材として根強い人気があります。

・オーク
日本名で楢(なら)と呼ばれる木ですね。ウォールナットとは違い明るい木目です。いわゆるナチュラルな色をした木です。

この他にも家具で使われる木として、
ブラックチェリー、バーチ、パイン、メープル、アッシュなどの木が使用されています。
木の仕上げ
木の仕上げは大きく分けて2種類ですね。オイル仕上げとウレタン仕上げです。
オイル仕上げ
家具に植物性のオイルを染み込ませて表面を保護する塗装です。
- メリット
直接木に触れるので、木の風合いが楽しめます。傷がついてしまっても、紙ヤスリをかけた後にオイルを塗り足す事で、メンテナンスが可能です。普段のお手入れは乾拭きか、硬く搾った布巾で拭くのがおすすめ。長く使い込む事で風合いが増す仕上げ処理ですね。
- デメリット
オイルが抜けた箇所に付いた水滴や、コップから滴った水滴が木の表面に残ったままだと染みになる事があります。もし零してしまった時は素早く拭き取る事が必要です。
オイル仕上げに関して詳しくは、こちらの『オイル仕上げの家具、お手入れの仕方。』をご参照ください。
ウレタン仕上げ
ウレタンの樹脂を木の表面に吹きかけてコーティングを施す表面処理です。
- メリット
木の表面を覆いますので、水や汚れに強く、お手入れが簡単です。木に染みも出来にくいので、小さいお子さんがいる方にはおすすめです。
- デメリット
表面をウレタンでコーティングしますので、オイル仕上げのように小さな傷を削って直す事は出来ません。オイル仕上げと比べてウレタンが光り、光沢のある質感となります。熱いヤカンや鍋を直接置いてしまうと、ウレタンが白く変色してしまう事もあるので、注意が必要ですね。
無垢材取り扱いの注意
無垢材は天然の木を切り出した物ですので、木の細胞は呼吸をしています。
部屋の湿度環境が乾燥してしまうと、木が反り、歪んでします事があるので管理の注意が必要です。目安となる湿度環境は30%〜50%です。無垢材を使用される時はぜひ加湿器を置かれると良いと思います。エアコンの真下も乾燥しますので注意が必要ですね。人間のお肌も50%前後の湿度が理想とされてるようですので、お肌のケアをしながら、木にも優しい生活を送りましょう。
まとめ
これから新生活の時期。
家具屋さんやインテリアショップに行った時は、それがどんな作りなのか材質を確かめてみるのも面白いと思います。
私も無垢材の家具を使用しておりますが、飽きがこなく良いものです。
ぜひ、長く愛用出来るような家具探しに参考にしてみてください。